【web小説】『死』の概念は削除されました~忘却の彼方~【感想】

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タイトル:『死』の概念は削除されました~忘却の彼方~
著者:日華てまり さん
ジャンル:SF
文字数:78,663文字(24/5/1 時点)

『死』の概念は削除されました~忘却の彼方~
シリアス 男主人公 学園 日常 ハッピーエンド 青春 ミステリー サスペンス 近未来 ディストピア SF ローファンタジー ネトコン12感想 恋愛 ネトコン12

あらすじ

「この世界からも、記憶からも、消えている人がいるって言ったら、信じてくれますか……?」
おとぎ話のお姫様のような儚げな雰囲気の少女、姫花が、変人と名高い恭弥の研究室を訪れて言った。

「この世界はおかしい」
それが口癖の恭哉は、幼馴染の真人とともに、『死んだ人の記憶が消える』法則を、大学の研究室で解明しようとしていた。
この世界で死ぬと、生きている人の記憶から消えてしまい、存在していなかったことになる。
日記に身に覚えのない名前が書かれていた姫花、母親の記憶を失った莉奈、事故で庇ったはずの相手が消えた優斗、虐めてきた相手が消えた美樹。

それぞれの理由から『死』という概念に気づいた6人は、恭哉の元へと集結し、謎を解き明かす為に巨大な世界へ、命懸けで立ち向かうことになる。

運命のように惹かれ合う者、幼い頃から想いを寄せる物、恋愛に臆病になる者。
過酷な世界で、苦難を共にして絆を結んでいく少年少女は、初めての恋を知る。

「君を、忘れたくないーー」

6人の不器用で繊細な少年少女による、
甘酸っぱくも、切ないボーイミーツガール!

感想

大学内で変わり者として知られる恭哉は、友人であり理解者である真人と同じ研究室で研究を行っていました。そこを姫花という少女が訪れます。彼女は二人と同様にこの世界に違和感を覚えており、人の存在が突如消えてしまう現象に気付いていました。姫花の友人である莉奈、更に同じ大学の生徒である優斗と美樹を含め、人が消えてしまう根幹に死というものがあることを知っていきます。

死ねば忘れられるのでなく、死という概念そのものがないという設定が面白いです。
死ぬことに対する恐怖がないのは羨ましい気もしますが、自分にとって大切な人が消えてしまうだけでなく、存在そのものを忘れてしまう。単に死別するより恐ろしいことかもしれません。
いつか訪れる死により相手を忘れてしまうことを思うと、誰かを好きになることは危険でもあります。しかし恭哉は姫花に対し恋愛感情を抱いてしまったようです。
世界の仕組みを知ることは、彼らにどんな未来を与えるのでしょうか。

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