タイトル:勇者に選ばれない俺は異世界の氷姫を救う為、勇者召喚に巻き込まれにいく。
著者:平原誠也 さん
ジャンル:ハイファンタジー
文字数:200,433文字(23/5/25 時点)
あらすじ
「俺はキミを必ず救い出す」
柊木レイは、眠りに落ちるたびにバケモノに殺される夢を見ていた。
まるで現実のような「死」を繰り返し、精神が蝕まれていく日々の中で夢にひとつの扉が現れる。
扉の向こうにあったのは魔王の封じられた祭壇。
そこには天使のような少女、ラナが囚わ れていた。
夢であると思っていたそこは異世界だったのだ。
ラナはこの世界に一振りしかない「星剣」の使い手であり、魔王封印の枷として囚われているという。
レイは、自分の身体の異変を封じ、救ってくれたラナに対して今度は自分が救うことを誓う。
「レイ。 私、信じていいのかな?」
「もちろん。 約束だ」
「……期待しちゃうからね? 嘘って言ってももう遅いよ?」
地球に帰還したレイは、予言された勇者召喚に自ら身を投じていく。
誓った約束を果たすために。
(小説家になろう)
感想
十三歳の少年、柊木零は悪夢を見るようになります。生々しく自分がバケモノに殺されている夢には、現実のような痛みがありました。三年の間、原因不明の悪夢を彼は見続け、そのおかげで衰弱し、まともに学校に通うこともできなくなってしまいます。なかなかハードですね。
しかしある時、その夢に変化が訪れます。それまでなかったはずの巨大な扉が、バケモノだらけの夢の中に現れたのです。バケモノの手をかいくぐり扉に向かう彼でしたが、桁違いの強さを持つ敵に手足を切り落とされてしまい、またも死に直面します。しかし彼は死の間際、一矢報いるため、敵に食らいつき肉片を飲み込んでしまいました。
その途端、彼自身が姿を変え、劇的な強さを手に入れることとなるのですが――。
中学生で自らが死ぬ夢を繰り返し見るのは、夢といえどかなり精神的負担が大きいですね。
ですが、殺されつつも敵の身体に食らいつく場面は強いなと感じました。
そして扉の向こうである少女と出会いますが、初対面で二人は戦います。囚われた美しい少女といえば守られる存在に思えていましたが、かなり激しく戦います。
後に零は彼女をここから救い出すことを決意しますが、夢やバケモノの正体は、少女は逃れることができるのか、様々な謎が絡み合った作品でした。
コメント