小説を書いたら誰かに読んでもらいたい!
そんな時に役立つのが小説投稿サイトです。
近年、投稿サイトはぐんぐん増えていますが、いったいどういった違いがあるのでしょうか。
今回は実際に5つの投稿サイトを利用した感想を踏まえ、目立つジャンルやメリットデメリットを探っていきます。

小説投稿サイト
【小説家になろう】

言わずと知れた超大手小説投稿サイト。
今はヒナプロジェクトが提供していますが、元は個人サイトでした。
【ジャンル】
・異世界転生 ・恋愛
やはりなろうでは異世界転生が主流です。
しかし読者の母数も大きいため、異世界ファンタジーでなくともある程度のPVは見込めます。
【メリット】
・利用者数が他の追随を許さないトップレベル。出版社からの拾い上げも期待できる。 ・読者の数が多いため、様々なジャンルの作品で読者獲得を期待できる。 ・プロ級(また実際のプロ)の利用者が多く、読んでいるだけで勉強になる。
【デメリット】
・作品数も非常に多いため、すぐに埋もれてしまう。一度埋もれると浮上するのは非常に困難。 ・執筆機能面が古く使いにくい。特に非公開機能がないため、一度公開すると非公開にするには作品を削除するしかない。 ・投げ銭等のお金に絡んだシステムがなく、少しでも儲けたい人にはメリットがない。
なろうは古い、という言葉をよく見かけますが、まず登録しておいて損はありません。
タグ付けのみで様々な賞に応募でき、近年でも、いいね機能やTwitterカードが実装されたりと進歩を見せています。
ただ新人賞を目指したい、という人には「非公開設定ができない」という点でお勧めできません。
【カクヨム】

大手出版社KADOKAWAが運営するサイト。小説家になろうに次ぐ大規模小説投稿サイトの一つです。
2016年に本格始動し、アプリ版も配信されています。
【ジャンル】
・ファンタジー(異世界含む)
【メリット】
・自社レーベル主催の新人賞が年にいくつも開催されるため、プロになるチャンスがある。 ・ロイヤルティプログラムによって報酬をもらえる。 ・執筆機能が充実しており、表示画面も非常に洗練されている。
【デメリット】
・投稿者が多く読者が少ない傾向にある。 ・作者間の読み合いが強く、苦手な人には辛い環境かも……。 ・画像を使うことが出来ない。
小説のイメージカラーやキャッチフレーズ等、オリジナリティを出しながら公開することが出来ます。書き手のことをよく考えて造られているサイトという印象です。
しかし表紙や挿絵といった画像を使うことが出来ないため、純粋に文章のみでの勝負となります。
欠点として「読む」人が少なくPVがつきにくいため、読者の反応を期待するというよりは、黙々と執筆や応募に専念するのに向いているサイトです。
【エブリスタ】

2010年に「E★エブリスタ」としてサービスを開始したサイトです。
多くの作品が書籍化や映像化されています。
【ジャンル】
・恋愛 ・BL
【メリット】
・公式コンテストが多く、通称「妄コン」をはじめ、常に何らかのコンテストが開催されている。 ・サイト内のコミュニティを使用し、宣伝や交流ができる。 ・サイト側が定期的に小説をピックアップし、宣伝をしている。
【デメリット】
・投稿時にページごとに区切ることが出来るが、手間に感じる人もいるかも…。 ・他サイトと比較すると地味な作りになっている。 ・表紙ページに感想が表示されるため感想やレビューの敷居が高い(ネタバレ非表示設定が可能)
シンプルな見た目のサイトで、大人な恋愛を扱う作品が多いです。
様々なテーマを扱ったコンテストが年に何度も開かれ、書籍化や漫画化作品も多く、更にはドラマ化した作品まであります。
基本的な機能がきちんと備わっているサイトという印象です。
【アルファポリス】

【ジャンル】
・ファンタジー ・ライト文芸(あやかし・青春など)
【メリット】
・24hポイントが1500pt以上になると出版申請ができる。 ・外サイトへのリンクが貼れるため、アルファポリス内で一から投稿し直す必要がない。 ・定期的に小説大賞のコンテストが開かれている。
【デメリット】
・多数のコンテンツを扱っているためか、ページがごちゃついている。 ・現代、異世界と別れていないためファンタジーでの勝負は厳しいかも。 ・PVがわからないため、どれだけ読まれているか等の分析が難しい。
アルファポリスはPVは稼ぎにくい印象ですが、他サイトで強い異世界ファンタジー以外にも焦点が当てられています。ひとまとめにされやすい「キャラ文芸」「ライト文芸」「青春」も分けられています。出版申請が可能な点も魅力的です。
ただ、一ページに様々な情報が詰め込まれているサイトのため、使いにくさが難点かも。
【ノベルアップ+】

2019年にオープンした新規サイト。ホビージャパンが運営しています。
ユーザーみんなで作品を育てることをコンセプトにしています。
【ジャンル】
・異世界ファンタジー ・作品紹介
【メリット】
・感想欄においてスタンプの使用が可能。気軽に応援ができ、コミュニケーションがとりやすい。 ・サイト使用によるユーザーのレベルアップなど、ゲーム的な感覚で利用できる。 ・ランキングが動きやすく、比較的ポイントが少なくてもランクインが可能。
【デメリット】
・作者間のコミュニケーションが負担である人には厳しい。 ・まだまだ大きな賞が少ない。 ・ランクがよく動くため、信頼性に欠ける(投げ銭の影響がかなり強い)。
フランクに作者と読者が触れ合える、今時のサイトという印象です。
特に作者間の連携が強い傾向にあり、みんなで作品を楽しむことを期待する人にはお勧めできますが、交流よりも執筆自体に重きをおく人はストレスに感じるかもしれません。
サイトのキャラクター性が強いため、人によりモチベーションに大きな差が感じられます。
総説

まずどのサイトに登録するか迷った場合は、まず最大手の「小説家になろう」をおすすめします。
投稿に慣れてきたら、自分が執筆や作家デビュー重視なのか、作者や読者との交流を重視したいのか、それを踏まえて他サイトを使用するのがおすすめです。
他にもそれぞれの強みを持った小説投稿サイトはたくさんあります。
基本的にどのサイトも無料のユーザー登録のみで利用可能。一文を添えれば重複投稿も可能です。
趣味としてひたすら書きまくるのか、作家デビューを目指すのか、作品を通して交流を望むのか。
目的を忘れず自分に合ったサイトを選び、充実した執筆ライフを送ってください!
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