世界の怖・不思議な話‐タイに伝わる幽霊話6選!

オカルト

 微笑みの国、そして神秘を感じられる国であるタイ。この国には果たしてどんな不思議な話があるのでしょうか。
 今回、タイに伝わる幽霊話を6つ集めてみました。

Kra Sue

 火傷の為に死んでしまったKra Sueは、永遠の飢えに呪われて、毎晩血肉を求めて出て来ます。その外見は非常に個性的です。

 Kra Sueは女性に憑依します。日中は普通の人間として生活しますが、夜になると身体から頭が切り離されて、そこから内臓をぶら下げて飛び立ちます。その内臓は暗闇で光っているため、木々の間でも認識することが出来るほどです。

 彼女は妊婦や新生児を求めますが、見つからない場合には動物や腐ったもの、糞便といった下品なものを食べ、血まみれになった口を外にある衣服で拭くのです。そのため、タイの人々は夜に衣類を干していることを忘れません。

 かつて、タイの女性はKra Sueを恐れるように教えられました。というのも、出産の際に彼女が現れ、もし唾を吐かれるとKra Sueになってしまうからです。

 2019年に公開された「Inhuman Kiss」という映画が、このKra Sueを題材にしています。
 ホラーが苦手な方は注意です。私見ですが、東南アジアには美男美女が多い気がします。

Kra Hang

 Kra Sueの男性バージョンのようなタイの幽霊がKra Hangです。
 こちらはKra Sueのような変わった外見はしておらず、上半身は裸で腰巻を巻いているだけです。

 しかし、伝統的なライスパウンダー(農業の道具)に乗り、二つのKradong(米をふるい分ける丸いバスケット)を使って空を飛ぶということは想像を超えています。

 Kra Sueと同じように、彼も日中は普通の人間としてふるまい、夜になるとKra Hangになります。しばしば一緒に言及されることもあり、Kra Hangは黒魔術に失敗した男性の姿だと信じられています。

Mae Nak

 Nakは美しい妊婦で、旦那のMakを愛していました。全てが順調でしたが、旦那は戦争のために徴兵され、Nakは家に残り旦那の帰りを待っていました。

 しかしNakは出産の際に胎児と共に亡くなってしまい、Mahabutに埋葬されました。

 それでも旦那を愛していたNakの魂は成仏することが出来ず、家に姿を現し、毎日の雑用を行いながら旦那を待ち続けていました。

 やがて戦争での傷が癒えた頃、MakはPhra Khanongに戻り、愛する妻と生まれた子どもを目にします。そして彼は、ようやく妻子とともに幸せな生活を送ることが出来ると喜びました。

 村人たちは彼に、彼女と子どもは既に亡くなったのだと知らせましたが、彼は激怒して彼らの警告を却下します。

 Makはある日、家に戻ってきた時に、妻が料理中に落としたライムを拾うのを目にしました。しかし彼女は、二階のバルコニーから下の地面に向けて、人ではない腕を伸ばしていたのです

 彼は恐ろしくなって近くの寺院に逃げ、Nakは激怒しますが僧侶によってツボに閉じ込められ川に投げ込まれてしまいました。

 ですが数年後、ふとしたことから彼女は解放され、再び村に混乱を招きます。

 そこでSomdej Tohという僧侶が村人を救うために現れ、純粋な思いやりをもって彼女の魂に接しました。僧侶の指導により、彼女はようやく自身の人生から離れることが出来たのです。

 Nakは火葬となり、その額の骨のひとかけらは魔除けとなり、今や失われた伝説の宝物とされています。
 今日、様々な人々が彼女に敬意を払い、彼女の恩恵を得るためにWat MahabutにあるMae Nakの社を訪れます。彼女は特に、徴兵を望まない人々の間で人気があります。

 少しずつ話のニュアンスは違っていましたが、Mae Nakの話はおおまかに上記のもののようです。いつまでも愛する旦那と子どもと一緒に暮らしたいと願う、純愛の話として語り継がれています。

Preta

 Preta(サンスクリット語。タイ語ではPret)は、餓鬼として知られていて、その名前はヒンドゥー教や仏教に記されている超自然的な類のものです。

 Pretaは再生と死の間の一時的な状態で、生きている間に両親に暴言や暴力をふるったり、欲望に堕落した人の果てだと信じられています。

 死後、カルマによって彼らは飽くことなき飢餓状態に苦しみます。

 しかし、故人の家族がどうにかして彼らが満腹になるよう儀式を行ったり供物を捧げたりしても、彼らはそれを食べることはできません。Pretaは異常に背の高い霊ですが、その口は針の穴のように小さいので食事は不可能なのです。彼らはその口で甲高い音を出し、木々に紛れるためにジャングルや森の周辺にいます。

 Pretaの中には、Kong-Jakkraという円状の武器によって頭を覆っているものがおり、その武器はSamsara(輪廻のこと。死と生と繰り返すこと)を断ち切るとされています。

Nang Tani

 タイにはバナナの木が点在していて、それらにはNang Taniという精霊が宿っていると信じられています。彼女はタイの伝統的な緑のドレスを着ていて、赤い唇に黒い髪、バナナの香りがする美しく若い女性として描かれます。

 彼女はバナナの木を守る友好的で誠実な精霊で、時には朝の托鉢の際に僧侶に食事を提供することもあります。

 しかし、ソウルメイト(輪廻を繰り返しても縁のある相手)とするために男性を誘惑したり、また満月の夜にだけ姿を現し、女性を虐げた悪い男を罰することもあると信じられています。

 タイにおいてバナナの木は、食料としたりハーブや建築資材にしたりと非常に便利に活用されています。そのためNang Taniの存在は、バナナの木を丁寧に世話することを人々に思い出させ、また彼女の木を切ると不幸が起こり、夜には怒ったNang Taniが訪れるのです。

Phi Pop

 タイで何世代にも伝えられているのがPhi Popで、この幽霊は人の姿をしながら犠牲者をすっかり食べ尽くす人喰いです。

 また町の家畜を襲って、内臓を残らず貪り尽くしてしまいます。

 Phi Popは、黒魔法において禁忌に関与した人々の成れの果てで、計り知れない力と魔力を持っています。

 今日でも、タイとラオスの田舎では身元不明の死者の死を引き起こすとして恐れられています。


 今回調べてみたところ、過去の行いが原因で恐ろしい異形となったり、情の末に成仏できなかったりと、元人間というものが多い印象でした。またバナナの木に宿る精霊など、日本との文化の違いはこうした伝承にも現れるようです。

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